もはやクルマ好き以外には存在さえも忘れ去られそうなセダン。しかし、総額50万円以下で買える中古車をゲタ車と定義し、履き慣れたサンダルのように乗り回す界隈には、「ゲタ車セダン」は中古車ショップに並んだ宝の山も同然なのだ!!
※本稿は2025年3月のものです
文:伊達軍曹/写真:スバル、日産、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年4月10日号
やや地味でもOKならば「ゲタ車の宝庫」かも!
セダンにおける状況は、別記事でのステーションワゴンの状況に似ている。
つまり人気薄な(というか、ハッキリ言ってしまえばステーションワゴン以上に不人気な)ジャンルゆえ、意外と悪くないコンディションの中古車であっても総額50万円以下で売られてる場合が多く、結果として「素敵なゲタ車」が完成する――という構図だ。
とはいえこちらも、比較的人気なモデルや高年式車を総額50万円以下で狙うのは不可能ではある。だが「まずまず」くらいでヨシと考えることができるなら、4ドアセダンの中古車は今、「素晴らしきゲタ車の宝庫である」と言っても過言ではない。
カスタムされた中古車ではなく、フルノーマルに近いコンディションの個体を入手し、その若干枯れた味わいを静かに楽しみたいものである。
デザインは微妙だが走りは最高!:スバル レガシィB4(3代目)
2009年から2014年まで販売されたレガシィB4。マッチョで押し出しの強いデザインは賛否が分かれるだろうが、シンメトリックAWDを根本に置く走りのよさだけは、とりあえず絶品だ。
・注目相場:45万~50万円
・履き心地:★★★★☆
・耐久性:★★★☆☆
・修繕容易性:★★★☆☆
人気薄ゆえにこの価格が実現:日産 スカイライン(先代)
セダン全般の人気が凋落しているおかげで、V36スカイラインのまずまず良好な物件であっても、2.5L版であれば総額40万円台で検討可能。3.5L版は70万円以上が目安。
・注目相場:35万~50万円
・履き心地:★★★★☆
・耐久性:★★★☆☆
・修繕容易性:★★★☆☆
酸いも甘いも噛み分けた大人のためのゲタ:日産 シルフィ
ブルーバードシルフィの後継として2012年に登場した5ナンバーセダン。人気薄ゆえ、総額40万円の予算でも最上級グレード「G」が狙える。枯れた味わいがシブい。
・注目相場:40万~50万円
・履き心地:★★★☆☆
・耐久性:★★★★☆
・修繕容易性:★★★★☆
モダンな内装が気分をアゲる!:日産 ティアナ(2代目)
「モダンリビングコンセプト」で成功したアッパーミドルセダンの2代目。3.5Lは希少だが、2.5L版なら総額45万円前後で後期型がイケる。2.5Lモデルでも185ps/23.7kgmの出力を発生し、実力的には充分だ。
・注目相場:30万~50万円
・履き心地:★★★★☆
・耐久性:★★★☆☆
・修繕容易性:★★★☆☆
ひたすら地味だが滋味あふれる一台:スバル インプレッサG4(初代)
見た目は東南アジアのレンタカーみたい(?)だが、しっとりとした走りと高回転まで気持ちよく吹けるエンジンにはクセになる味わいが。
・注目相場:40万~50万円
・履き心地:★★★★☆
・耐久性:★★★☆☆
・修繕容易性:★★★☆☆
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