CMに使われて以来すっかり有名になった「技術の日産」という言い回し。日産に少し元気がなくなると「本当に技術の日産なのか?」と懐疑的に言われたりもするが、日産は磨き上げたその技術力で多くの革新を起こし続けているのだ!!
※本稿は2025年3月のものです
文:鈴木直也/写真:日産、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年4月10日号
自動車界に革命を起こし続けた日産の技術
世界をリードした日産の革新技術というと、バブルピークの1990年前後に集中しがち。その技術の粋を凝縮したのがご存知R32GT-Rだ。
このクルマでデビューしたアテーサE-TSは、前後輪の駆動力配分をアクティブに変化させるメカニズムだが、4WDの常識が一夜にしてひっくり返るほど画期的な技術だった。
同じくR32には4輪マルチリンクサスが装備されていたが、とりわけそのフロント側の凝りに凝ったメカニズムが驚嘆そのもの。
ストラットなどとはケタ違いに前輪の接地感が強烈でフィードバックも正確。アクティブ後輪ステアのスーパーHICASと相まって、まさに「最強のシャシー」という感動があった。
これらバブル期の技術は高コストが原因でフェードアウトしてゆくのだが、V37スカイラインのダイレクトアダプティブステアリングあたりが最後の残り火。
普及する前に力尽きてしまうのは日産のお家芸だが、バイワイヤーステアは自動運転時代に必須の技術だけに、いかにも惜しい。
e-POWERはシンプルなレイアウトで必要十分な実用性を確保する「商売になる技術」。ビジネス的には日産への貢献度大だ。
【画像ギャラリー】これだけの技術があればきっとまた復活する!! 日産を支え続けた革新的技術(20枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方なんと申しましょうか、トヨタとの販売台数がどんどん引き離され、マスコミが販売のトヨタと揶揄したことから。片や技術の日産と呼ぶようになっただけ。