86よりも速いってホント!? まさかのミライースターボが大暴れ!!

86よりも速いってホント!? まさかのミライースターボが大暴れ!!

 ミライースターボが「ラリーチャレンジ八ヶ岳 茅野」で大暴れ。新人のコ・ドライバーとの息もバッチリで、アクアやヤリスはもちろん、86勢の半分以上よりも速く、出走81台中32位の爆走を見せた! ミライースターボ恐るべし!!

※本稿は2025年5月のものです
文:国沢光宏/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年6月10日号

【画像ギャラリー】新人コ・ドラ西川昇吾氏が大健闘!! 次戦はラリチャレ富士山すそのを予定……コ・ドライバーは誰になるのか!?(9枚)画像ギャラリー

みんなにコ・ドラを体験してほしい

ミライースターボはエキスパートクラスとチャレンジクラス合わせて20台が参戦する86(ZN6)のうち11台に勝利する速さを見せた
ミライースターボはエキスパートクラスとチャレンジクラス合わせて20台が参戦する86(ZN6)のうち11台に勝利する速さを見せた

 自動車趣味のなかで「走りを楽しむ」は王道のひとつだと思う。しかし昨今の社会情勢を考えたら、峠道で楽しむことなどできない。サーキットという手はあるものの、やはりさまざまな“道”を走ってみたい人だっていることだろう。

 そんな「禁じられた遊び」を堪能できるのがラリーだったりする。対向車の来ない一般道を全開で走れるし、速ければ速いほど褒められる(笑)。

 もうひとつ。さまざまな道路環境で開催されるため、クルマは「奥行き」が必要。どんなコーナーでも速く走れるバランスや、どんな悪い道でも壊れないタフさが要求される。

 欧州でクルマを売ろうとするならラリーに出ることが必須条件(プレミアムブランドではレースです)。モリゾウさんが日頃言っているとおり、クルマを鍛えようとすればラリーって絶好の“道場”だと思う。

 昔から「健全な自動車社会には奥行きのある自動車ジャーナリストが必要」と言われる。欧州自動車文化の中心であるラリーをどうやって紹介すべきか考えていた次第。

 そんなある日、「だったらいろんな人にコ・ドライバーを体験してもらったらいいかもしれません!」と突如思いついた。幸い『ラリーチャレンジ』というビギナーでも楽しめる素晴らしい初級者向けのラリーがある。

 SS走行距離は10km前後。基本的に登り坂で危険な場所なし。すべてにおいてリーズナブルなミライースターボなら、私の出費だって小遣い程度ですむ。

 そんなコンセプトをベストカー&ベストカーWebに提案したら「面白いですね!」。かくして最初の「コ・ドライバーやりませんか?」は、自前のロードスターでレース修行をしている若手ジャーナリスト、27歳の西川昇吾君となった。

ノーミスだった西川君のコ・ドライバー

全日本ラリーで9度王者に輝く勝田範彦選手(左)がクルマを見て「めちゃくちゃいいよ!」と絶賛。右はレジェンドを前に緊張気味のコ・ドライバー西川昇吾氏
全日本ラリーで9度王者に輝く勝田範彦選手(左)がクルマを見て「めちゃくちゃいいよ!」と絶賛。右はレジェンドを前に緊張気味のコ・ドライバー西川昇吾氏

 長い前置きでした。そんな経緯からラリーチャレンジ八ヶ岳 茅野戦である。エントリー台数85台!

 コ・ドライバー(以下コ・ドラ)の役割は大きい。まずルートガイド。当日に渡される『コマ図』というガイドブックを見ながら、すべてのルートをたどる。ラリーが始まるとドライバーは脳みその機能の大半を「走ること!」に使うため、コ・ドラが道案内し、次のチェックポイントまでの時間を伝える。

 コ・ドラは口でドライバーを操縦する役目だと思えば間違いない。『ペースノート』は本番コースを制限速度(ラリーチャレンジだと30km/h)で走り、ドライバーがつぶやく道情報など記録していく。

 例えば「直線50mで右にランク3のコーナー。続いて80mで左にランク5のコーナー」といった具合。この時に作ったペースノートを本番でコ・ドラが読み上げ、ドライバーは全開で走る!

 これまたコ・ドラがドライバーを口で操縦するのと同じ。したがってペースノートを読み間違えたらクラッシュです。

 驚いたことに西川昇吾君は簡単に説明しただけでコマ図を理解し、ペースノートを作り、本番でキッチリ読み上げた。何を隠そうコ・ドラにほとんど期待していなかった。コマ図を見誤ってミスコースするだろうし、ペースノートを読むタイミングだって難しいと思っていた。

 それが、それが! どちらもミスなし! もちろんラリーチャレンジという初級ラリーということもあるのだけれど、ミスなしは素晴らしい!

 結果、対向車の来ない一般道での全開体験や「クルマが壊れるんじゃないの?」と思えるような砂利道のフルアタックも体験させてあげられた。ラリーの入り口はしっかり味わえたと思う。楽しめてもらえたなら嬉しい。

 ラリーチャレンジのコンセプトは成績より体験だけれど、今回しっかり走れたため結果もついてきた。出走台数81台中、総合で32位! ヴィッツやアクアはもちろん86の半分以上を上回った。一番よかったSSは24番手タイムである。

 一番安く楽しめるクルマということを考えれば望外のリザルトだと思う。今後もメディア関係を中心にラリーを体験してもらいたいと考えている。次はどんな人が乗るかお楽しみに!

次ページは : 全日本ラリーでもクラス2位と大健闘!

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